英語原文からの翻訳です。訂正歓迎します。
暖簾――日本の店が開いていることを告げる、裂け目の入った布
11時前に京都や東京の下町の商店街を歩くと、多くの戸口にはまだ何も掛かっていない。昼になると、そこに一枚の染め布が下がる。布はいくつかに裂かれ、屋号や一文字が染め抜かれている。これが暖簾(のれん)であり、日本でもっとも確かな「営業中」のしるしだ。
布が語っていること
暖簾は開店とともに表に掛けられ、閉店とともに内へしまわれる。「暖簾を出す」という言い回しは、そのまま「その日の商いを始める」ことを意味する。布が掛かっていれば、寒さよけに戸が閉められていても店は開いている。掛かっていなければ、掲示された営業時間がどうであれ、たいていは閉まっている。
くぐり方
裂け目の入った布を片手で分け、少し身をかがめて中へ入る。この動作を表す言葉が「くぐる」、つまり下を通り抜けることだ。布はひとりでに元へ戻るので、後ろの人のために押さえておく必要はない。体を支えようと布をつかんだり、濡れた手を拭いたりしないこと。手染めのものも多く、なかには何年も同じ戸口に掛かり続けてきたものもある。
銭湯の色
銭湯や温泉では、暖簾が看板の役目を果たす。入口に掛かったひらがなの「ゆ」(湯)は、そこが風呂であることを示す。中に入ると、たいてい藍色の「男」が男湯に、赤い「女」が女湯に掛かっている。色ではなく、文字を読むこと。日替わりで男湯と女湯の暖簾を入れ替え、客が両方の湯を楽しめるようにしている宿もある。
受け継がれる名
信頼を得た弟子が、師匠の屋号を名乗って店を構えることを許される。このならわしを暖簾分け(のれんわけ)、すなわち「暖簾を分ける」という。この言葉はいまも、蕎麦屋や菓子屋の歴史に登場する。どの支店も、系譜をたどれば最初のひとつの店先に行き着く店々だ。
暖簾が出ていれば、店は開いている。
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