英語原文からの翻訳です。訂正歓迎します。
JAPAN · CULTURE · 2 MIN READ
旅館の床の間と、スーツケースをそこに置かない理由
WELCL BUDDY · UPDATED 10.2026 · 2 MIN
旅館の客室には、誰も使わない一角がひとつある。床の間(とこのま)だ。畳より一段高く設けられた奥行きの浅い空間に、掛け軸がひと幅と、花や枝がひと品だけ活けてある。それが何のためにあるのかを知れば、どこに座ればよいのかも、スーツケースを置いてはいけない場所もわかる。
床の間は何のためにあるのか
床の間は飾るための場所であり、物をしまう場所ではない。掛け軸(かけじく)は季節ごとに掛け替えられることが多く、傍らの花もたいていそれに合わせて選ばれている。客は畳の上からそれを眺めるものとされている。一段高い床板に足をのせること。旅館に慣れた人が避けるのは、まさにそのひとつだけだ。
掛け軸を背にする席
床の間にいちばん近い席、ふつうは床の間を背にする位置が、上座(かみざ)と呼ばれる最も格の高い席だ。旅館ではあなたが客なので、仲居さんがお茶を運び、座布団を並べるころには、いちばん良い座布団がすでにその側に置かれているはずだ。遠慮せず、そのまま座ればいい。同行者に譲るのは心づかいとして美しいが、誰もそれを求めてはいない。
スーツケースの置き場所
荷物は入口の上がり框のそばか、広縁(ひろえん)に置こう。広縁とは窓際の細長いスペースで、たいてい椅子が二脚と低いテーブルが置かれている。濡れたタオルは浴室のタオル掛けへ。スマートフォンは床の間から離れたコンセントならどこで充電してもかまわない。床の間は最初に見たときのままに。そのままにしておくことも、この滞在で味わうものの一部なのだ。
床の間には、物を置かない。
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