英語原文からの翻訳です。訂正歓迎します。
米原で降りる、ほとんど誰も選ばない新幹線の駅
米原は、気づかないうちに通り過ぎてきた駅かもしれない。京都と名古屋を結ぶ東海道新幹線の途中、速い列車はここでほんの二分ほど止まり、静かなホームへ扉を開くけれど、降りる人はほとんどいない。のぞみはそもそも通過してしまう。停まるのはこだまと、ごくわずかなひかりだけ。しかも乗り込むのは、計画を携えた旅人ではなく、定期券を持つ通勤客がほとんどだ。
目的地ではなく、乗り継ぎの駅
米原(米原)は、あなたを別の列車へと渡すために存在しているようなところだ。滋賀の北のはずれ、新幹線が県内へ、そして日本海沿いへと延びていく古い路線と交わる場所にあり、多くの旅人にとっては、実際に訪れる土地というより画面にちらりと映る駅名にすぎない。ここは鉄道そのものの受け渡し地点でもある。東の列車はJR東海、西の列車はJR西日本のもので、駅は両者を分ける静かな境界になっている。まさにそこにこそ、この駅の使いどころがある。降りてみれば、旅全体の速度が階段一つ分で変わってしまう。
コンコースは、一分もあれば渡りきれるほど小さい。西側、シャッターの下りたキオスクと、鮒寿司(鮒寿司)——琵琶湖の漁師たちが千年にわたって塩で漬け、押し固めてきた発酵させたフナ——を売る売店を過ぎると、在来線のホームが現れる。ここから三つの路線が扇のように延びる。彦根や京都へ南下する琵琶湖線、長浜へ北上する北陸線、そして自分だけののんびりした速度で田園へと走り出す一両編成の近江鉄道(近江鉄道)だ。
長浜まで十分
北陸線に乗り換えれば、長浜(長浜)は十分とかからず着く。三駅先、建物のすき間に湖を垣間見るほど水辺に近い線路をたどる。かつての商人町は、いまは黒壁(黒壁)スクエアと呼ばれ、黒漆喰の蔵をそのまま残している。その中心が黒壁ガラス館。1900年に建てられた旧銀行の、すすのように黒い壁がこの町に名を与えた。かつて着物やランプ油を商った窓の奥で、いまはガラス職人が仕事をする。ペーパーウェイトやタンブラーは、およそ1,500円から4,000円ほど。多くの店は十時から五時までの営業で、水曜が定休のところも多い。だからこの町がいちばん静かで、いちばんいいのは平日の朝だ。
湖そのもの、琵琶湖(琵琶湖)は、店々を抜けてすぐのところに広がる。海岸線と見まがうほど広く、晴れた日にはその向こうに伊吹の山並みが立つ。町を去る前に、食べておきたい。ここの名物は焼き鯖そうめん(焼き鯖そうめん)。焼いた鯖を柔らかく煮て、甘い醤油だしごと細いそうめんの上にのせた一皿で、スクエア周辺の古い家々で、およそ1,000円から1,600円で味わえる。ここはまた近江牛(近江牛)の里でもある。日本で最も古くから名を持つ牛肉のひとつで、そのランチセットとなればその何倍かはするけれど、期待を裏切ることはめったにない。
南へ一駅、彦根
米原に戻れば、琵琶湖線は逆方向へと走り、彦根(彦根)は一駅、五分ほどの距離だ。その城、彦根城(彦根城)は、木造の天守がコンクリートで建て直されなかった、日本でも十数城しかないうちの一つ。1622年ごろに完成した、ほぼそのままの姿で立っている。険しい当時のままの階段をのぼること自体が、この城の醍醐味だ。入場は800円で、城壁の下に広がる殿様の庭、玄宮園(玄宮園)も含まれる。静かな水面越しに天守を切り取る池のほとりの小道がある。駅からは平坦な道を十五分。夢京橋キャッスルロードのレトロな店並みを抜けていけば、町の柔らかな飴が買えるし、城のネコのマスコット・ひこにゃんも、掲示された予定表どおりに姿を見せる。
なぜ旅を途中で切るのか
そのどれもが、まる一日を求めてはこない。二本の列車のあいだの午後があれば十分で、得られるのは行列してのぞむような名所ではなく、頭上を通り過ぎる往来にはお構いなしに、自分の速度を守りつづける二つの町だ。長浜はガラスと焼いた魚を、彦根は何一つ修復されていない城を差し出してくれる。どちらも、いちど急がないと決めたときに新幹線が残していく、あのすき間にすっぽりと収まる。
行き方と、ひとつの間違い
京都からなら、琵琶湖線の新快速で米原まで約50分、1,170円。これがこの旅の正直なやり方だ。新幹線はせいぜい二十分ほど短縮するために四倍の運賃がかかり、すでに乗っているのでなければ、その価値はない。ジャパン・レール・パスはどちらもカバーする。訪れる時季は春がいい。四月中旬、長浜曳山まつりが子ども歌舞伎を黒壁周辺の山車の上で見せてくれる。あるいは秋、玄宮園の紅葉に合わせて。唯一の間違いは、米原を乗り換える駅ではなく、見る場所として扱ってしまうことだ。駅そのものにはほとんど何もない。だから在来線のホームへまっすぐ歩き、実際に降り立つ駅は長浜か彦根にすること。
速い列車は、あなたに三時間をもたらす。遅い列車は、あなたに午後を返してくれる。
急がない旅は、乗り換えの駅から始まることがある。
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