英語原文からの翻訳です。訂正歓迎します。
アニメと朝ドラが借りた町、広島の塩の町・竹原
竹原は、広島県の瀬戸内海沿岸で塩と酒によって栄えた町だ。その古い商家町は、のちに二つの静かな物語の舞台になった。一つは、写真を撮ることを覚えていく少女を描いたアニメ『たまゆら』。もう一つは、日本のウイスキーをつくった人物を描いた2014〜15年のNHK連続テレビ小説『マッサン』だ。どちらの作品も、新しく作り込んだものはほとんどない。もとからそこにあるものを、丁寧に見つめただけだった。
カメラが見慣れていた通り
町並み保存地区は、本町通り(ほんまちどおり)に沿って数百メートル続いている。通りには格子窓や漆喰の壁、瓦屋根が並ぶ。1982年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれた。今も通りが画面の中の姿と変わらないのは、この指定があるからだ。電線や看板、新しい外観は、懐かしさではなく決まりによって抑えられている。
『たまゆら』を観た人なら、西方寺(さいほうじ)へ続く上り坂と、朱塗りのお堂・普明閣(ふめいかく)に見覚えがあるはずだ。普明閣は屋根の連なりの上に、木の柱で支えられて建っている。欄干からは、灰色の瓦が山のほうへ続く町並みを一度に見渡せる。町でいちばんの眺めで、多くの聖地巡礼者が訪れるよりずっと前から、アニメに描かれていた。
二つの物語を持つ酒蔵
本通りでは、家族で営む酒蔵、竹鶴酒造(たけつるしゅぞう)が今も酒を造っている。竹鶴政孝は1894年にこの家に生まれた。スコットランドで蒸留を学び、のちにニッカを創業する。『マッサン』は名前を変えて、彼の物語をドラマにした。それでも酒蔵は今も営業している店なので、ドラマよりも店先のほうに見る価値がある。
客人として歩く
竹原駅はJR呉線の駅で、広島市の中心部からは高速バスで1時間あまりで着く。駅から町並みまでは歩いて15分ほど。平日の朝がいちばん静かで、格子に当たる光も昼前のほうがやわらかい。
通りに並ぶ家の多くは撮影用のセットではなく、人が暮らす家だ。写真は通りから撮り、玄関先には立ち入らないこと。脇の路地は、そこで暮らす人たちのために空けておこう。
町並みの家の多くは、今も誰かの住まいです。
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