英語原文からの翻訳です。訂正歓迎します。
『響け!ユーフォニアム』の宇治——吹奏楽部の町は、実は茶の町だった
宇治橋(うじばし)は七世紀からずっと、同じ川の上を人々に渡らせてきた。平日の朝、そこを渡っていくのは巡礼者ではなく、通勤客や通学の子どもたちだ。ふと誰かが橋の途中で足を止め、スマートフォンを川面へ向け、かつて見たことのある構図に合わせてシャッターを切る——低くつらなる緑の丘、淡い流れ、ユーフォニアムのケースを提げて向こうへ歩いていく少女。ここが『響け!ユーフォニアム』が吹奏楽部を置いた場所であり、アニメの下地となった町が宇治——京都から南へ三十分、作品が生み出したほとんどのものより、はるかに古い町だ。
午後ひとつぶんの大きさの町
宇治は、巡礼も観光も同じひとつの散歩に溶け合ってしまうほど小さい。二つの鉄道会社が、町の両端に人を降ろす。JR西日本の奈良線は京都駅から快速でおよそ十七分、約240円で宇治駅に着く。一方、京阪宇治線は川のほとりの宇治駅で終点となり、橋に面しているためファンが使うのはこちらだ。二つの駅のあいだにすべてがある——橋、社(やしろ)、茶の通り——そのどれもタクシーは要らない。作品に登場する北宇治高校は架空で、実在の県立校をゆるやかに下敷きにしているから、押しかける校門はない。作品が実際に町へ与えたのは、その公共の地理——誰もがいつでも立つことを許されてきた場所だった。
橋と、中州の島と、水辺のベンチ
起点となるのは宇治橋だ。その下流側は塔の島(とうのしま)へと開けている。宇治川の真ん中に横たわる細長い中州で、朱塗りの朝霧橋(あさぎりばし)を渡って行き着く。そこには十三重石塔(じゅうさんじゅうのとう)が立っている。高さおよそ十五メートル、この種のものとしては日本最大だ。島からは「あじろぎの道」と呼ばれる小径が土手に沿って伸び、作品の静かな場面——二人の生徒が腰かけ、ほとんど言葉を交わさないあの場面——にほとんどそのまま現れるベンチのわきを通っていく。ここでは人々が互いを撮るのではなく、その構図を撮る。そして同じ場所に腰を下ろし、川がなすがままにするのを眺める。
水は見た目より速く流れる。上流の天ヶ瀬ダムから冷たく下ってきて、初夏には土手で刈られた草の匂いを運んでくる。作品が好む時間、午後遅くに橋に立つと、光がアニメーターの描いたとおりに丘を平らに見せる。それは偶然というより、この欄干から絵コンテを切った誰かへの賛辞だろう。
茶のほうが、およそ八百年も先だった
ここが撮影地になるずっと前から、宇治は茶の町だった。そして今も茶の葉で回っている。橋の西のたもとには通圓(つうえん)がある。1160年にさかのぼると伝えられる茶屋で、日本でもっとも長く商いを続ける店のひとつだと称している。そこでは一服の抹茶を約600円で頼み、店が八百年向き合ってきたのと同じ橋を眺めながら味わえる。平等院への参道、平等院表参道と呼ばれる通りには茶商が軒を連ね、中村藤吉(なかむらとうきち)の店先にできる行列は、竹の器で供される1,000〜1,400円ほどの抹茶パフェを求めてのものだ。待つ価値があるのは、たいてい観光バスの団体より先に着いた場合に限る。
平等院そのものは、吹奏楽部より千年も前から宇治を有名にしてきた理由だ。その鳳凰堂(ほうおうどう)は十円硬貨の裏に描かれた建物であり、その名の由来である一対の金色の鳳凰は、一万円札にも姿を見せる。境内と館内の博物館への入場は約700円。堂内に入って阿弥陀の前に立つにはさらに300円と、一度に少人数しか入れない時間指定の枠が必要で、混み合う午後には内部の拝観が境内よりずっと早く売り切れてしまう。
作品が記憶される、あの登り道
多くの視聴者が作品から持ち帰る映像は、夜の坂道を登っていく場面だ。そしてその丘は実在する。宇治上神社(うじがみじんじゃ)——本殿が日本に現存する最古の神社建築とされ、その檜皮葺(ひわだぶき)の屋根は平安時代にさかのぼる、ユネスコ世界遺産の社——の裏手から、大吉山(だいきちやま)へと小径が登り、素朴な木造の展望台へと続く。木々の下を十分から二十分歩くだけで、登山というほどではない。頂上の展望台からは町がまるごと見渡せる——町を貫いて曲がる川、平等院の屋根、そして出発した橋。
日が暮れかかる頃に登れば、なぜこの場面がここに置かれたのか、もう説明は要らなくなる。
夕暮れに大吉山へ登ると、宇治の町がまるごと足もとに広がる。
日没を過ぎて留まるなら、小さな懐中電灯を持っていくといい。下りの道に灯りはなく、麓の神社は五時ごろに社務所を閉じる。展望台は公共の場で、誰にでも開かれている——そこが肝心だ。作品が人々を送り出したのは、誰かの家の玄関先ではなく、ひとつの眺めのある場所だった。
行き方と、まず先に手配しておきたいひとつのこと
京都駅からはJR奈良線がいちばん簡単な行き方で、快速なら約240円、二十分足らずで着く。祇園や三条の側からなら、京阪本線を南へ下り、中書島(ちゅうしょじま)で京阪宇治線に乗り換え、およそ310円で橋のたもとに降り立てる。できれば平日の朝に来るといい——秋の週末には表参道が肩を寄せ合うほど混み、パフェの行列は昼までに一時間を超えることもある。避けたい失敗は、鳳凰堂の内部を予約なしで入れるものと思い込むことだ。平等院に着いたらまずその時間指定券を買い、待ち時間は川と茶に使う——順序を逆にしてはいけない。そして、欲しい構図が土手の上ではなく細い路地の奥にあるときは、あきらめよう。町は作品に橋と丘を惜しみなく与えた。だが路地は、自分のために取っておいたのだから。
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